パターンオーダーのスーツ、既製品のシャツとネクタイ。 – 365日をJ棟で

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パターンオーダーのスーツ、既製品のシャツとネクタイ。 – 365日をJ棟で

スーツについて詳しくない人間の、感覚頼りのレビュー。
トゥモローランドでオーダーした3ピースのスーツを受け取った。9月の上旬に注文してから、大体2ヶ月弱。普段がどの程度かは分からないけれど、オーダーフェア(10%オフ)の期間だけあって納期は少し遅くなるそう。
 

良いねぇ。

段返りに慣れていなくて第一ボタン留めそうになりがち。

尻デカのお供、サイドベント。
ビスポークではないものの、オーダーなだけあって仕様も細かく弄れる。イギリスっぽいのが好きでクラシカルなものを…という曖昧な要望に対するスタッフの提案に、素直な気持ちで乗っかった。
ジャケットは確か2型?あって、ラペルが大きめのスタンダードモデルを選んだ。段返り三つ釦、サイドベント、チェンジポケット付き。袖は飾り切羽の並び4釦。本切羽も無料オプションだが特に興味ないし、外す予定もないし…
肩パッドが入らないので、ここが肩ですよ!という英国スーツ感は無い。トゥモローランド(もとい多くのセレショ)が製作を依頼していると噂される某テーラーはイタリアに強いみたいなので、まぁそういうことなのだろう。キメラっぽいのも悪くない。
ベースサイズから大きな変更点はないが、肩幅を少し詰めている。また自覚はしていなかったが身体の歪みで右肩が下がっており、右袖を1cm長くした。リュックサックの肩ベルトの長さを揃えると右肩の方だけずり落ちてくるのは、このせいか。サックスを身体の右側で構えるスタイルを10年以上やっていた名残だろうか。
高校時代、全国大会常連の中学校から入部してきた後輩が整体に通っていると聞き、若いのに大袈裟な…と思っていた。いま思えば、そういう面も含めて強豪なんだろうね。私ね、もうね、身体ガビガビよ。
 

コロナに罹患し痩せこけたので、受け取り時に「ウエスト1cm出しか…痩せました?」と見抜かれた。絶賛増量中です!涙涙涙
トラウザーズはツータック、縦ポケット、4.5cm幅ダブル仕上げ。サスペンダーボタンも付けるか迷ったが見送り。お尻が大きいので、ヒップを少し出した。
注文書の型番から読み取るに、ベストとズボンはフルハンドらしい。手縫いの何たるかは分からんけれど、これを地道に縫うんだ…と感心した。ピッチがグニャングニャンの箇所がいくつかあるけど、特に味だとは思わない。ゆくゆくの着心地に影響すると聞くが、今のところは「手で縫ったんだな〜」以上の感想は無い。
 

裏地はカーキ、背抜き。袖のライニングはブルーのチェック柄。なぜカーキにしたのかは覚えていない。
生地はドーメル社のクロノというシリーズ。
時計のクロノグラフが如く、スポーティーでナチュラルストレッチが効いた現代的モデルらしい。スワッチでは紺が深く黒に近いとすら感じたが、完成してみると想像よりはネイビー。より明るい色にしなくて良かったと胸を撫で下ろした。
タフさもありつつ、うっすら光沢もありつつ、とても気に入った。ドーメルだけで何着も揃えるには予算が厳しいが、今後ウーステッドウールはこの生地感を指標に選ぶことになりそうだ。
 

気持ち良いのではないでしょうか。
有り合わせのユニクロシャツとフランコスパダのネクタイでも、シャキッと背筋が伸びるような清々しさがある。
骨格のアレで(おそらく)平均よりはバストが大きいのが功を奏してか、テーラードが苦じゃない体型だとは思う。何もしなくても体型維持できる年齢は10年以上前に過ぎたので、サイズアウトしないようにね。
 

ノベルティのハンカチ。私も来週で30歳です。
ふるさと納税で手にしたギフト券を元手に、追加でシャツとネクタイを鎌倉シャツで揃えた。
ビジネスシャツ界のモンベルと呼ぶのは不適切かな、それほどプレーンかつベーシックで高品質な物を破格で提供している、そんなイメージがある。これまでアスコット社のニットタイを買ったことがあるぐらいで、かねてからシャツやドレス用のタイに手を出してみたいとは思っていた。

シャツはスヴィンゴールドコットンを使用したフランチェーゼ(ワイドスプレッド)カラー。肩を詰めて腰も少し絞って…というパターンオーダーの選択肢はあったが、ひとまずは既成で良いかなと。サイズはスリムフィットの38-85。
生地はオリジナルのブロードからトーマスメイソン、果てはD&JAや300番手に400番手と極限まで贅沢を追求できる。あまりオーバースペックにしてもな〜と思いつつ、400番手でオーダーしてもサンリミットのトーマスメイソンより安い。カジュアルシャツ界で金銭感覚が麻痺しているのか、鎌倉シャツの価格破壊がヤバいのか。
 

ボタンホール全部がデロデロやけど大丈夫そ?
今回は150番手&三子糸のツイル生地。色々と舞い上がって選んでしまったが、別にスヴィンゴールドである必要は無いなとも思った。アップチャージ無しの定番スーピマも十分過ぎるほどの肌触りではあるし。無論、並べて触った時の所謂”ぬめり”は桁違いだが、基本的にジャケットは脱がない想定なので見た目よりも肌触りだけにステータスを振っていることになる。まぁ嬉しいか。嬉しい!
 

2年半着まくっている、サンリミットのSH04Bを並べて。私のワイドスプレッドの原点。
ノータイで第一ボタンを開けた際のナポリっぽい色気と、タイドアップでのカッチリ感を両立したオリジナルの襟型がフランチェーゼ。別にノータイもボタン開けも全く好きじゃないし、やらないんだけどね。
なのにフランチェーゼにした理由って…店頭でスヴィンゴールドはこの襟型しか置いてないのよね。オンラインにマイサイズのセミワイドカラーはあったけど。ちなみに同じ価格帯だとGIZA96、アメリカの海島綿なんかも選べる。この辺は好みでしょう。あとはポプリンかツイルか等。
3ピースで着るならタブカラーが好みだけど、既成では種類がガコンと減るのでオーダー必須。まずは既製品を味わってみて、不満が出ればオーダーを検討してみよう。
 

シャツもタイも新品は硬くて千切れそうになる。
ネクタイは山梨ファブリックの小紋。通販サイトで色々と眺めて、やっぱり50オンスの定番無地か?英国感のあるイングリッシュアーカイブのコレクションか?と悩んでいたけれど、店頭に行くとシリーズや生地の種類はどうでもよくなり、見た目と手触りの第一印象が全てになる。
メランジによりムラ感のあるブラウンのシルク100。なんとなく、ネイビーのスーツにダークブラウンorネイビーの小紋というのにピンときている。ノットは小さく硬く二等辺三角形ちっくに整えるのが好き。こなれた締め方はまだ勉強中だけど、ディンプルも作りやすくて満足している。
 

カジュアルの装いにお金を掛けてきたが、ドレスとなると興味はあるものの手が回らなくて…という人間にとって鎌倉シャツは救世主。イギリスからイタリア、フランス、アメリカ、日本までの各スタイルを叶えられるように様々なラインを設けている、そのフラットさも好きだ。これ買っとけばなんだか大丈夫そう、という安心感が店内に広がっている。スタッフも親身。
無論、私のように最初から鎌倉シャツに定住しようとしている人と、色々と経由してから落ち着いた人とでは説得力の度合いも違うだろうけど、少なくとも今の財政状況ではターンブル&アッサーやシャルべのシャツ、タイユアタイやドレイクスのネクタイあたりを買い揃えている余裕は全く無い。とにかく助かる、その一言に尽きる。
トゥモローランドの話なのに鎌倉シャツをベタ褒めしている。ふるさと納税は毎回ギフト券やな!と思ったところで10月から取り扱いが終了した。こんな仕打ちにした政府を俺は許さない。そもそも減税してほしい。オァアァッ!!!
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ドレススタイルの憧れはFumiya Hiranoの平野史也さん。とにかく本当にカッコいい。いつかマネージャーに昇格したらビスポークをお願いするのが夢。妻が許してくれるかは分からん。

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