【KAMPO OF THE YEAR 2023】最も売れた漢方薬TOP10発表!2024トレンド予測&フェムケアにおすすめ処方も
2023年は「脱コロナ」の時代を迎え、生活の変化が漢方薬の需要に影響を与えていると分析していますよ。
今回は、知っておいて損のない女性におすすめの漢方薬や2023年売れた漢方薬など、まるっとご紹介します。
高齢者だけでなく広い年代で漢方薬の需要が広がっている傾向が見られます。
2023年の漢方トレンドを読み解く!
2023年の漢方薬市場で注目されるトレンドの一つは、「アレルギー性鼻炎(花粉症)」です。特に「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」と呼ばれる漢方薬の需要が再拡大しており、これはコロナ渦でマスク着用がスタンダードであったため防げていた花粉も、脱マスクで花粉症自覚者が再び増加したことが考えられます。
他にも、耳鳴りに対する処方も増えているそう。加齢に伴う耳鳴りや高血圧、貧血によって生じる耳鳴りなど、症状や自身のタイプに合わせて柔軟に選択できる点も漢方の魅力です。
また、2023年変化の大きかった漢方薬として、しわがれ声やのどの痛みに対応する「響声破笛丸(きょうせいはてきがん)」がトップとなり、2位と3位には咳に関連した処方の「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」「五虎湯(ごことう)」が続きました。
上位3つ全て「のどの異常」に関連しており、この成長の背後には新型コロナウイルスの初期症状である咳の異常に対する対処意向が高まっていることが考えられます。
さらにコロナ5類移行で飲み会が増えたことで、二日酔いにおすすめの「五苓散(ごれいさん)」の人気も高まったとのことでした。
2023年、売れた漢方薬TOP10発表!
01 葛根湯(かっこんとう)主な効能: かぜ
02 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)主な効能: 肥満
03 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)主な効能: 足のつり
04 八味地黄丸(はちみじおうがん)主な効能:夜間尿・頻尿
05 麦門冬湯(ばくもんどうとう)主な効能:咳
06 辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)主な効能:鼻づまり
07 五苓散(ごれいさん)主な効能:二日酔い・頭痛
08 五淋散(ごりんさん)主な効能:尿トラブル
09 清肺湯(せいはいとう)主な効能:咳・痰
10 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)主な効能:アレルギー性鼻炎
今後の漢方について考える!2024トレンド予測「フェムケア」がキーワードに
今後は超高齢化社会の到来や、健康寿命の延伸、医療の2024年問題などから、セルフメディケーションの重要性が高まることが予想されます。
また、忙しく働く女性は頭痛、疲れ、月経痛など何らかの不調を抱えていることが多い一方で、眠くなりやすい理由から仕事中は薬に頼らない方も多くいるそう。
眠くなる成分不使用で自然の生薬由来など、女性特有の多種多様な悩みに対して漢方薬の親和性はとても高く、漢方のフェムケア領域の注目は益々高まっていきそうです。
月経痛(PMS)、月経不調におすすめの漢方薬
月経痛がひどく、月経血に血塊が混ざる、月経前にイライラしやすい方は、血行不良タイプなので、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」がおすすめです。
妊娠・出産におすすめの漢方薬
産後、育児でストレスを抱えていたり、産後から体調不良が続いている方には「芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)」を、以前に比べイライラするようになった
、
周りにあたってしまうなどのお悩みには、
「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」がおすすめです。
更年期におすすめの漢方薬
イライラしたり、憂うつになるなど情緒が不安定な方や、肩こり、頭痛がするタイプには「加味逍遙散(かみしょうようさん)」を。
ホットフラッシュなどのほてり・のぼせ、足腰がだるく、疲れやすいなどの症状には「知柏地黄丸(ちばくじおうがん)」をチェックしてみてください。
今後も未病対策、女性特有の悩みに対して、漢方の存在はより不可欠になりそうですね!
特に女性特有の悩みは、ライフスタイルや世代によっても大きく異なりますが、症状に応じた漢方を正しく選ぶことで症状改善の手助けになるかもしれません。上手に取り入れて快適な日常を送りましょう。
※ご紹介した漢方は、ある程度の期間服用を続けられても症状が改善しない又は悪化する様であれば、医療機関への受診もご検討下さい。