スーツとの違いは?FIVE ONE(ファイブワン)のオーダージャケットをレビュー【オーダー編】 – トラッドマンに憧れて

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スーツとの違いは?FIVE ONE(ファイブワン)のオーダージャケットをレビュー【オーダー編】 – トラッドマンに憧れて

年始に掲げた購入計画では優先順位低めとしながらも結局春夏用のジャケットを新調することにしました。今回は既成品ではなく、ここ最近お世話になっているFIVE ONE(ファイブワン)でオーダーします。
 
これまでスーツは10着以上オーダー経験があるくせに、ことジャケット単品となれば何気に初めてなんですよね。なんでかは自分でもよく分かりませんが。
 
今回はまず【オーダー編】ということで、注文概要と合わせてスーツとジャケットをオーダーする際の違いについて述べていきます。 
 
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スーツとジャケットをオーダーする時の違いとは?
オーダーしたジャケットの概要
生地
ハウスモデル
ディテール   
フィッティング   
支払い総額 

まとめ

 
スーツとジャケットをオーダーする時の違いとは?

ご存じの通りですが、スーツの上着とジャケットは別物です。一応簡単に説明するとスーツの上着は光沢感があり手触りの滑らかな生地が好まれ、パッドや芯地をしっかりと使い構築的に仕立てますが、一方でジャケットは表情のある生地(ざっくり、ふんわり)が採用されることが多く、副素材を極力省いて軽やかに仕立てられます。もちろん全てに当てはまるわけではなく、中には単品使いできるスーツの上着もありますが、基本的には使いまわし不可と思っていただいて良いかと思います。
 
既製品の場合はそういう違いを気にかける必要はないでしょう。当たり前ですがスーツはスーツらしく、ジャケットはジャケットらしく作られているものです。       
 
ただ、オーダーする場合は少し事情が異なります。多くのパターン(イージー)オーダーを扱うテーラーではカジュアルジャケット専用のハウスモデルが用意されていますが、それらは過度に軽量化され、シルエットも極端にモダナイズされているケースがよく見受けられます。Tシャツとスニーカーを合わせるようなアレですね。その手のジャケットを求めている方は専用のハウスモデルを選べば良いのですが、ビジネス使いまで想定したある程度格式のあるジャケットを作るならスーツと同じハウスモデルを採用することになるかと思います。
 
ではスーツを前提としたハウスモデルをどのようにジャケットに落とし込むのか。まぁ、テーラーの方にお任せすればそれっぽくなるので深く考える必要はありませんが、ここでは私が考えるポイントをいくつか挙げてみます。
 
■生地
まず生地ですが、先に触れたように光沢は控えめで表情のある生地を選べば間違いありません。春夏であればホップサックやトロピカルのように表面が粗くざっくりとした生地、秋冬であればフランネルやツイードなど肉厚で起毛がかった生地といった具合です。テーラーによっては最初からジャケット向けの生地で揃えたバンチブックが用意されている場合もあります。
 
■仕立て
一般的に肩パッドは抜きます。もしくは厚さ3mm程度の極薄のパッドに変更します。その他では前身頃の副素材をどうするかですね。ある程度重厚感を出したいならスーツと同じく総毛芯、軽やかに仕上げるなら半毛芯を選ぶと良いでしょう。
 
■デザイン
ここは特に大きく変わらないのですが、強いていえばポケットですかね。フラップや玉縁ではなくパッチポケットを選べばカジュアルな雰囲気を作り出せます。また、ジャケットはスーツよりも着丈を短くして軽快感を出した方が良いという意見をよく見聞きしますが、個人的にはそこに差を付ける必要はあまりないかと思います。短くしたとしても1.0cm程度でしょうか。
 
今回私がジャケットをオーダーするにあたってこの3点を意識して進めていきました。では次項でどうのなオーダーをしたのか簡単にご覧いただきましょう。   
 
オーダーしたジャケットの概要
生地
手持ちの春夏・通年のジャケットにネイビー系が多かったこともあり、ブラウンもしくはベージュ系、それかグレーのハウンドトゥースあたりが良いんじゃないかと逡巡していましたが、実際にバンチブックを目の前にすると悩みますね。   
 

いつも通り時間をかけて選んだ生地がこちら。カノニコの三者混です。ウール82% シルク 11% リネン7%の比率なので、そこまでがっつり春夏物って感じの生地ではありません。そもそも目付は290g/mと割としっかりめです。
 
というのもこれは事前にある程度意識していたことなのですが、夏最盛期にはどうせジャケットは着ませんし、ここ最近の日本は11月前半まで衣替えできないぐらい暑い時期が続くので、結局のところ春夏というより春秋をイメージした方が実用的なんですよね。なので如何にも春夏らしい軽快な生地よりもほんのりと秋を見据えた生地がちょうどいいというわけなのです。
 
色味もその方針を反映して春っぽくもあり秋らしくもあるグレージュベースにブラウンのウインドウペンが入ります。実物はもう少し明るめですね。
 
ちなみにこちらの生地は「WOOL SILK&LINEN JACKETING」と銘打たれている通り、ジャケット向けとして用意されたコレクションで、少しだけふんわりとしたカジュアルな質感となっています。
 
ハウスモデル
昨年ファイブワンでスーツをオーダーした際には初めての利用ということもあって、最もオーソドックスな「YMJ」を選びましたが、今回はクラシック趣味をより強く打ち出した「MBLS」というモデルを採用しています。「YMJ」との最も大きな違いはラペルで、「MBLS」はより幅広でゴージラインも低くなっています。 
 
ディテール   
特に手を加えたポイントはないのですが、サイドポケットはパッチポケットに、普通は水牛ボタンのところあえてナットボタンを選んでみました。
 
フィッティング   
前回のスーツとはハウスモデルが異なるので単純比較はできませんが、同様に適度なゆとりを持たせるフィッテングを行っています。気持ち程度ですが着丈はスーツより0.5cmだけ短めでお願いしました。
 
支払い総額 
■ベース料金
Vitale Barberis Canonico 115,500円
■有料オプション    なし
■総額         115,500円  
 
選んだ生地がカノニコだったのでこの金額で収まりました。このご時世、この価格で上質なジャケットをオーダーできるところはそうそうないでしょう。
 
まとめ
スーツとジャケット。当たり前ですがオーダーするにしても意識するポイントは少し違ってきます。だからあれこれ悩むし面白い。まぁ、他の人からしたらまず気づかれないような差なんですけどね。
 
完成は3月末~4月初旬とのこと。また頃合いを見てご紹介します。 
 
今回は以上です。

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