こんな人におすすめ?過去に4着オーダーしたグローバルスタイルを改めて評価してみる。 – トラッドマンに憧れて

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こんな人におすすめ?過去に4着オーダーしたグローバルスタイルを改めて評価してみる。 – トラッドマンに憧れて

スーツやジャケット、それにコートとこれまで様々なテーラーやブランドで計10数着をオーダーしてきましたが、その中でもオーダーを始めた最初の頃に利用していたGlobal Style(グローバルスタイル)について、いまさらながら取り上げてみようと思います。  
 
ネット上で積極的なプロモーションを行い認知度を高め、全国的に出店を進め事業規模を拡大させる一方で、初心者向け・若者向けというイメージも強いグローバルスタイル。結論から申し上げると概ねその評判通りなのですが、だからといって無下にするわけではありませんよ。
 
今回の記事ではグローバルスタイルの特徴とどのような方にとっておすすめなのかご紹介していきます。    
 
なお、私が最後にグローバルスタイルにお世話になったのが5〜6年程前になり、当時とは幾分か事情が異なる可能性もございますので予めご承知おきください。(調べた感じだとそこまで変わってなさそうなので大丈夫かとは思いますが・・・)  
 
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グローバルスタイルの特徴
全国的な広がりを見せる店舗展開 
気軽に入りやすい店構え
若手中心のスタッフ
常設の2着セットフェア
豊富な生地のバリエーション 
完成がイメージしやすい生地のサンプル

グローバルスタイルはこんな人におすすめ  
オーダー初心者の方
手持ちのスーツを増やしたい方 

逆にこんな人は向いていない
スーツに造詣が深い方
体形の癖が強い方

過去にオーダーしたスーツをご紹介
概要
ディテール
着用イメージ

まとめ

 
グローバルスタイルの特徴

全国的な広がりを見せる店舗展開 
2024年3月現在でグローバルスタイルは全国に37店舗を展開しています。数年前までは三大都市圏+札幌・福岡ぐらいだったと記憶していますが、気が付けば地方への出店が進み多くの方にとっても身近な存在になってきています。あとは新潟・岡山・熊本あたりに店舗を構えれば主要な都市はカバーできそうですね。 
 
気軽に入りやすい店構え

参照:オーダースーツならGlobal Style(グローバルスタイル)|1着2万円台~
 
未経験の方からすればオーダースーツ専門店はどこか近づき難い印象を持つかもしれませんが、グローバルスタイルの店構えは洗礼されているものの格式の高さや重厚感はほぼないので、大手のセレクトショップに入るぐらいの感覚で全然大丈夫です。
 
路面店中心ですが最近はファッションビルやショッピングモールの中に入居することも多いようなので、まずは予約なしでふらっと店内の様子を覗くだけでも良いんじゃないでしょうか。
 
若手中心のスタッフ
私が過去に利用したテーラーの中でもグローバルスタイルのスタッフは群を抜いて若い方が多いなという印象を持っています。
 

参照:スタイリスト(東京・横浜・埼玉・千葉)|募集要項|Global Style|採用情報|グローバルスタイル株式会社
 
実際にグローバルスタイルが公表している社員の年齢比率を見ても20代が6割強を占めているようです。ただ、このことをどう捉えるかは微妙なところ。年齢が近いということで若い方は話しやすくハードルが低くなるという一方で、フィッターの仕事はある程度経験がものを言うのも事実。
 
一括りに若いからダメだなんて言うつもりは全くありませんが、最初に担当していただいた20代半ばくらいの店員さんは当時の私から見ても知識に乏しく、 こちらの質問に的外れな返答しかなかったことを今でもよく覚えており、個人的にはどうしてもそのイメージが強く残ってしまいます。
 
常設の2着セットフェア

参照:オーダースーツならGlobal Style(グローバルスタイル)|1着2万円台~
 
ネット広告でも大々的にアピールされていますが、グローバルスタイルでは2着目が半額相当となるセット価格フェアが常時行われています。一応1着だけでもオーダー可能なようですが、皆さんほぼセット価格を利用するはずです。私も過去2度の利用で計4着をオーダーしています。
 
そう言われると通常価格はフェイクでセット価格の1着分が正価なのではと疑われそうですが、別にそのようなことはなくオーダー専門店ならではの事情があります。
 
簡易的なパターンオーダーとはいえ、依頼者の発注を受けて工場で縫製を行うわけなので1着より2着の方が生産効率は上がり、納品までの手間も省けます。それにある程度の数を売らないと成り立たないビジネスモデルなので多少単価を落としてでも2着まとめてオーダーをしてもらうことにメリットがあるのです。つまりもう1着おまけで付いてくる怪しげな通販番組や年中に半額セールをやってる量販店とはまたわけが違うということ。
 
仕立てのレベルを考えると1着だけの通常価格では決してコスパ的に利点があるとはいえませんが、セット価格であれば同等の既製品と変わらない金額でオーダーをすることができるので十分にお得感はあるかと思いますよ。
 
豊富な生地のバリエーション 
グローバルスタイルの謳い文句によれば選べる生地は5,000種類も揃っているそうです。さすがに各店舗に5,000種類常備しているわけではありませんが、ストックの数はかなり多かったと記憶しています。
 
というのもグローバルスタイルの経営母体は老舗生地問屋なので、リーズナブルに豊富な生地を揃えることに関しては同業他社よりアドバンテージがあるのかもしれません。
 
完成がイメージしやすい生地のサンプル
生地を選んでもらうために多くのテーラーではバンチブックと呼ばれる小さくカットされた生地を綴じた冊子を使用しますが、グローバルスタイルの場合は反物(大判の一枚生地)で用意されています。
 
■バンチブック

 
■グローバルスタイルの反物

参照:オーダースーツならGlobal Style(グローバルスタイル)|1着2万円台~
 
やはり10数センチ四方のバンチブックだとなかなかスーツの仕上がりを想像しにくいところですが、しっかりと大きさのある反物だと生地を身体に当てたりしてより完成をイメージしやすくなります。これも生地問屋を母体に持つメリットなのかもしれませんね。
 
グローバルスタイルはこんな人におすすめ  

オーダー初心者の方
初心者こそある程度格のあるテーラーを利用して、良いスーツを知るべきという意見もあり、私も概ね同意ですか、予算や敷居の高さ的に誰もがそれを実行できるわけではありませんよね。
 
その点グローバルスタイルは気を張って入るような店ではありませんし、セット価格を利用すれば金額もだいぶ手頃になります。それにここ数年で台頭している驚く程安価なオーダースーツ店と比べてもクオリティはやはり数段上かと。
 
また、前項でグローバルスタイルの若手フイッターの実力を疑問視するようなことを書いていますが、それは私がマニア気質なとこがあり、無駄に細かいことを聞いたからであって、普通にフィッティングしてそれなりのスーツを作るだけなら特に問題はありません。
 
むしろ流れ作業のように必要最低限のことしか聞かれないので、オーダー初心者の方には向いてるかと思います。
 
手持ちのスーツを増やしたい方 
やはりセット価格は魅力的。そしてそういうプランでない限りスーツを2着いっぺんにオーダーするのってなんだか気が引けませんか?私はなんか申し出にくいですね(笑)。
 
就職や転職、もしくは体形の変化などがあり手持ちのスーツが足りずに手っ取り早く数を増やしたい、しかもオーダーでという方にはグローバルスタイルはおすすめですね。
 
逆にこんな人は向いていない

スーツに造詣が深い方
スーツをはじめとしたテーラードの世界に造詣が深くこだわりを持つ方にはグローバルスタイルはあまりおすすめしません。
 
なかなか良い生地は揃っていますが、仕立てのレベルはやはり値段相応。追加料金を払いアップグレードすることも可能ですが、それならば他のテーラーも選択肢に入ってきてわざわざグローバルスタイルを選ぶ必要はないでしょう。
 
まぁ、そのような方々には私が申し上げるまでもないことかと思いますが・・・。
 
体形の癖が強い方
オーダースーツのメリットは単に縦横の寸法を調整するだけでなく、個々の体形の癖を補正することにあります。
 
フイッターの実力云々は別として、残念ながらグローバルスタイルの採寸箇所はそこまで多くはなく、細かい調整までは行えていないはずです。
 
私自身そこまで体形の癖がある方ではないので困ることはありませんでしたが、例えば強めのいかり肩をお持ちの方なんかは満足のいくフィッティングは期待できないかもしれません。
 
過去にオーダーしたスーツをご紹介
概要

最後に過去に私がグローバルスタイルでオーダーして、現在も手元に残る一着を簡単にご紹介します。
 
こちらは最初にオーダーした2着の内の1着。もう片方はワードローブのスペース争いに敗れて手放していますが、このスーツは気に入っていて今でもたまに着用しています。
 
それまでスーツといえばネイビーかグレーしか選択肢になかった私が初めて挑戦したブラウンのスーツでした。ブラウンといえど遠目だとグレーぽく見える落ち着いた色味なので仕事でも使いやすいんですよね。
 
ハウスモデルは最もオーソドックスなモダンクラシックだったと思います。
 
ディテール

イタリアのテキスタイルメーカー Trabaldo Togna(トラバルドトーニャ)の「estrato」というコレクションの生地。光沢感を纏いさらりとしたウール100%の通年素材です。グローバルスタイルのグレードは最安価が化繊混、次が国産ウール生地となっていて、この生地はその1つ上ぐらいだったかと。インポート物の中では比較的にリーズナブルですね。
 

ラペル幅はスタンダードな約8cm。ただ、ここ最近の感覚だと少し細いかもしれませんね。手持ちのジャケットはほとんど9cm以上なので。ここら辺はもしかしたら変わってるかもしれません。縁に走る手縫い風のAMFステッチもなかなか雰囲気があります。
 

肩周りの雰囲気はこんな感じ。パッドは入っていますが3mm程度の薄手な物なのでソフトな仕上がりとなっています。イセ込み量はそこまで多くありませんね。
 

袖ボタンは開き見せの本水牛。デフォルトだとプラスチックボタンになります。
 

裏地は表生地と調和するようなシルバーグレー。オプションでキュプラに変更することも可能ですが、これは無料のポリエステルです。地味に各所のダメージが目立つようになってきました。
 

パンツは当時の私にとって定番だったノープリーツのベルトループ付きで裾はシングル。THE普通な仕様だけど今だとあんまり選ばないかなぁ。
 
着用イメージ

実際に着用するとこんな感じ。オーダーした頃と体形はほとんど変わりませんが、結構タイトめに合わせていたので今となっては少し細く感じちゃいます。5〜6年前の私の好みもありますが、グローバルスタイルが提案するスタイリッシュなフィッティングも反映された結果ですね。
 
今オーダーするならもう少しゆとりを持たせてクラシカルな方向に振りますが、これはこれで好きですよ。
 
まとめ
ブログ開設初期に麻布テーラーとの比較という形で触れたことはありましたが、今回は改めてグローバルスタイル単体でご紹介しました。
 
上げてるのか下げてるのか分かりにくい内容だったかもしれませんが、結局のところどの視点で見るかによって評価は違ってきます。
 
やはりグローバルスタイルは初心者向けのテーラーです。目の肥えた人が蘊蓄を垂れて批評するような対象ではありません。
 
ここで最高のスーツを手に入れることは多分できませんが、そのための入口となりうる存在です。実際に私がそうでした。
 
グローバルスタイルに限らずですが、そういったお店が増えてきているのは良い傾向だと思います。どの分野でもそうですが裾野は広く、敷居は低いに越したことはありませんからね。
 
今回は以上です。
 
 
 
 

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