変形性足関節症の症状と治療法 – 闇医者Blog

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連休も最終日を迎えて、やっと記事作成に手をつけることが出来ています。

連休中の救急外来はめちゃくちゃ忙しいので、図らずも変わった患者さんと出会えることができました。

今回は、超高齢化社会で増加しつつある、変形性足関節症についてのお話です。

日常生活で足関節の違和感をお持ちの方、よく捻挫をされる方は、最後まで読んでみて下さいね。

変形性足関節症は、足関節の変形や炎症を特徴とする疾患で、関節軟骨の劣化が原因とされています。

年齢とともに進行する可能性がある疾患で、足関節が長年にわたって負担を受けることで発症します。

明らかな先行病変がない「一次性」、関節周囲の外傷や関節炎を誘発する全身性疾患に続発する「二次性」に分類されます。

海外の報告では、変形性足関節症の70~80%が外傷に起因すると言われています。

日本においては、50歳以上の10%が罹患していると報告されています。

男女比においては、女性が多い疾患とされています。

 

原因

前述したように、関節症の原因は「関節軟骨の劣化」です。

足関節が他の関節と異なる点は、「外傷=捻挫」が起こりやすいと言う点です。

比較的軽微な外力でも起こり、関節周囲の靱帯を損傷するため、容易に足関節の不安定性が残存することになります。

この「不安定性」は、加齢によっても起こり、関節への負担を増大させることになります。

足関節の解剖

症状

主な症状は以下になります。

 ・歩行時痛

 ・足関節の腫脹

 ・歩行障害

初期では、歩行時の足関節の違和感や長時間歩行での鈍痛を自覚します。

進行すると安静時痛や歩行障害を認め、肉眼的に足関節の変形(内外反)を認めるようになります。

 

診断

上記の症状を認めた上で、診断にはレントゲンを用いて、病気の進行度「病期分類」を確認します。

下記を参照して下さい。

変形性足関節症の病期分類

各病期によって、適切な手術方法が定義されています。

 

治療法

基本的には、十分な保存加療を行うことから始めます。

「疼痛が強い場合(急性増悪期)」には、患部の安静鎮痛薬の投与を行います。

その後に症状が安定すれば、日常生活指導、運動療法、装具療法を検討します。

 ・日常生活指導:重労働/長時間の立ち仕事/スポーツなどの制限、体重管理

 ・運動療法:下腿筋群の筋力トレーニング、可動域制限に対するストレッチ

 ・装具療法:(疼痛が強い)支持性の強い足関節サポーター、(症状安定)インソール

以上の治療が3ヶ月程度継続しても奏功しない場合は、外科的治療を検討します。

術式には、「骨切り術」「関節固定術」「人工関節置換術」があり、前述した病期分類に加えて、症例の年齢や活動性を考慮して決定されます。

 

ここからは、個人的な見解になります。

整形外科は全身の筋骨格系を診なければなりません。

かなり広範な領域なので、医師によって得手不得手が存在します。

足関節捻挫は一般的に遭遇する疾患ですが、その後の変形性足関節症においては、自身で執刀した経験がある医師はまだまだ少ないと思います。

また、意外に適切な治療が行われていないのではないかと思っています。

今回は大まかな治療の流れをご説明しましたが、次回は手術方法についてもまとめてみます。

自身で知識を身につけて、疾患の予防ができればいいですね。

 

ご意見、ご感想や間違いのご指摘をお待ちしております。

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おしまい

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