その症状『スマホ首』のせいかも!スマホ首を徹底解説【特徴&原因編】②
「最近、首が痛い」
「偏頭痛で悩んでいる」
そんなつらい悩みの原因は、もしかしたらスマートフォンの使用にあるかもしれません。
前回の「その症状『スマホ首』のせいかも!スマホ首を徹底解説【特徴&原因編】①」に引き続き、今回は「【特徴&原因編】②」をお届けします。
スマホ首の症状のおさらいと、今すぐ簡単にできるツボ押しの方法、漢方薬などのセルフケアについても、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに解説していただきます。
スマホ首とは
長時間うつむき加減の姿勢をとることで、本来カーブしている首の骨の頚椎がまっすぐ固定された状態になります。
その結果、首のこりや頭痛、眼精疲労などの症状があらわれます。
悪化すると日常生活に支障をきたす場合もあり、決して軽視はできません。
スマホ首にツボ押しが効果的な理由
ツボは東洋医学の「気(き)」の概念をもとにした療法で、WHO(世界保健機関)にも認められています。
ツボのなかには、スマホ首の首こりなどの症状の改善を期待できるものもあります。
生命エネルギーの「気(き)」、血液や栄養を指す「血(けつ)」の流れをよくすることで、首の症状の緩和をめざしましょう。
スマホ首の症状におすすめのツボ3選
風池(ふうち)
頭痛や眼精疲労、耳鳴りなどの解消を期待できるほか、首こり、肩こりといったストレス症状も緩和できます。
風池は、後頭部の髪の生え際、うなじの筋肉の外側に位置していて、指で後頭部の中央のくぼみから左右外側にたどり、もう一度くぼんだところにあります。
5秒かけて鼻から息を吸いながらツボを押し、5秒キープし、そのあとゆっくりと5秒かけて力を抜きつつ、口から息を吐きましょう。
息は鼻と口だけではなく、おなかを使うことを意識しましょう。
肩井(けんせい)
「万能のツボ」とも呼ばれ、とくに首や肩のこりに関わる筋肉や神経が多く存在しています。
肩井は、首のつけ根と肩先を結ぶ中間点にあり、手で反対側の肩をつかみ、中指が当たる位置にあります。
左肩なら右手、右肩なら左手を当て、呼吸を意識しつつ中指で押し、5秒かけて鼻から息を吸い、口から息を吐くときは10秒くらいかけて、ゆっくりと力を抜きましょう。
落枕(らくちん)
手の甲側、人差し指と中指のつけ根から延長線上で交わるところにあります。
強すぎない程度に指で押し、鼻から息を吸い、ゆっくりと10秒くらいかけて口から息を吐きましょう。
首のストレッチを同時に行うのも効果的です。
首の痛みや頭痛におすすめの漢方薬
漢方薬なら毎日飲むだけなので簡単に続けられます。
漢方薬は医薬品として効果が認められており、医療現場でも使用されています。
また、西洋薬にくらべ副作用リスクが少ないメリットも。
首の痛みや頭痛に対処する場合、鎮痛作用のある漢方薬に加え、「血流をよくして栄養や酸素を届け、筋肉の疲労を解消する」「自律神経の乱れを整えて、ストレスが原因の首や肩のこりを軽減する」といった働きを持つ漢方薬を選びましょう。
首の痛みや頭痛に用いる漢方薬をご紹介します。
<首の痛みや頭痛におすすめの漢方薬>
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
婦人科系疾患にも用いられます。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
にきび、しみなどの皮膚疾患にも用いられます。
ツボ押しでスマホ首のつらい症状を緩和
手軽に行えるツボ押しで首をケアして、つらい症状を緩和しましょう。
<この記事を書いた人>
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。