印象に残っている人⑩ー③ – 福祉サラリーマンの職ランダムウォーカー

印象に残っている人⑩ー③ – 福祉サラリーマンの職ランダムウォーカー

印象に残っている人⑩ー③ – 福祉サラリーマンの職ランダムウォーカー

いとこに電話してみると、なんとなくこちらの話を聞いてくれそうな感じがしたため、これまでの経緯を説明しました。しかしここでもまた躓きまして、いとこからは

①じつは保証人になりたくなかった。本人は嘘ばかりつく

②弟にお金を貸していると言っているが、本当は逆。ちなみに私は30万くらい貸しているけれど、返ってきていない

③できれば本人とは関わりたくない

との情報が得られました。本人の情報と真逆だったのでびっくりしましたが、なんか腑に落ちた感じもしました。本人のダメさは分かったのですが、このままだといとこは離れていきそうな雰囲気でした。ここで本人といとことの関係が切れるのは危ないと判断し、いとこに対し今後本人をこのまま放っておくと余計困りますよ作戦を試してみました。実際に伝えたこととしては「いとこさんは市営住宅の保証人になっているので、今後本人が家賃を支払えない状況になった場合、肩代わりしないといけないかもしれないんですよ。そうならないよう我々も手伝いますから、今のうちから一緒に対策を考えましょう」と伝えました。これにはいとこも拒否はなく、よろしくお願いしますと言われ、無事に協力関係を結ぶことができました。いとこも今後の対応が1人では不安だったようで、本人と仲は悪いけど一番近い親族である本人の弟に連絡をとり、一度話し合いの機会を持ちたいとの提案がありました。とんとん拍子に話がすすみ、その日に私の事業所でいとこ・弟と面談することになりました。

弟・いとこ・主任ケアマネジャー・私

弟「姉には今まで散々迷惑をかけられてきました。お金は合計で800万くらい貸しているけれども返ってきていないし、私たち夫婦に対していろいろ文句を言われてきました。妻は姉のきつい性格と言動で追い詰められたことがありうつ状態になって、今でも精神科病院へ通っています」

私「そうなんですか、本人の言っていたこととは随分違いますね」

弟「実際は違っていて、親族はかなり被害を受けています」

いとこ「私もその1人です」

主任「今回来てもらったのは、本人の状態が悪くなったことによる介護保険サービスの利用に関することです。今回のサービスの利用にはどうしても家族の協力が必要なので、手続きや保証人になってもらう等、支援してもらえませんか?」

弟「今までのことを考えると、正直言って協力したくありません。保証人になってしまうと、お金の支払いも発生するだろうし」

私「そうですよね」

弟「さらに本音を言ってしまうと、姉がこのまま自宅で亡くなっても誰も親族は文句をいいません」

主任「弟さんは本人から何度も裏切られていますし、本当につらい思いをされてきたんですね」

私「けれども近所の人はそのことを知らないし、本人のことをかわいそうに思っているんですよ」

弟「姉は自分に都合よく言いますもんね」

私「なのでその部分で弟さん・いとこさんに悪いうわさがたたないよう、取り組みたいと思っているんですよ」

弟「・・・そうなんですね」

主任「本人に年金収入があるので、支払いに関しては弟さんに請求がいかないよう、本人の収入の範囲内でサービスの利用を計画します」

弟「わかりました」

という流れで(とても優しい)弟の協力も得ることができました。

(ちなみに本人は幻海っぽい顔をしています)

本人のイメージ図

つづく

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